brain
非常に便利な携帯電話は、現代の日常生活になくてはならない存在になりました。しかしこの携帯電話の電磁波が、脳腫瘍を引き起こす可能性がある、ポケットに入れておくと精子を減らす可能性がある、という話は、だれもが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。電磁波の影響については、「科学的に立証されていない」というのが公式的なアナウンスですが、実はこの「科学的に立証されていない」にはどうも裏があるようです。
keikoku

iPhoneの警告文

2010年のiPhoneに付属してきた注意書きにはごく小さな文字でこのように書かれていました。

「音声通話または携帯電話ネットワーク経由の無線データ伝送のために、身体の近くでiPhoneを使用する場合は、iPhoneを身体から15mm以上離してください。」(アップルiPhone小冊子より引用) ロケットニュース24

現在ではこの記載は外れており、代わりに「法律に基づく情報」という項目で「高周波暴露に適用される制限の検査に合格しています」という表現になっています。

このような注意書きがありながら、本当に携帯電話の電磁波の安全性は「科学的に立証されていない」のでしょうか。今回はこちらの本から抜粋して説明します。この本はアメリカの研究者が書いています。

携帯電話 隠された真実(2011年)東洋経済新聞社
デブラ・デイヴィス著、プレシ南日子訳

WHO内の事務所では携帯電話の使用を禁止していた

ノルウェーの元首相で、医師でもあるブルントラントは、2000年に世界保健機構(WHO)の事務局長でしたが、彼女は2002年にノルウェーの大手新聞社の記者から取材を受けた際、WHO内の自分の事務所では携帯電話の使用を禁止していると打ち明けています。彼女は携帯電話による電磁波過敏症だったのです。

「今のところ、明らかな警告を出すほどの科学的証拠は得られていません。たとえば、この放射線が悪性脳腫瘍を引き起こすことは、まだ立証されていないのです。WHOは現在大がかりな研究を進めています。2~3年以内には、これらすべての疑問について、今よりもましな回答が得られるでしょう」と彼女はいいました。いい方を変えると「結果はあらためて連絡します」ということです。実際にこの研究結果が発表されるまでには、8年以上の歳月がかかりました。

2011年5月に、WHOの下部組織である国際がん研究機関(IARC)が無線周波数電磁波を「発がん性の可能性がある」と判定しました。

DNAを損傷する

携帯電話は電子レンジと同じ高周波を使います。電子レンジはもともとレーダーレンジと呼ばれ、戦時中に敵の戦闘機を発見するレーダーシステムが元になって生まれました。

つまり携帯電話は軍の研究から生まれた高周波を使っています。一般の市場に出る前に、当然高周波に関する安全性の確認を行っていました。

10年以上にわたってFDAによる携帯電話に関する指導を行ってきたメイズ・スウィコードは携帯電話用に提案された周波数帯域とまったく同じ周波数の高周波が、脳細胞の奥深くで中核をなすデオキシリボ核酸(DNA)の働きを阻害することを明らかにしたのです。

ここで、携帯電話の高周波はDNAを損傷するという致命的な研究結果があったことが記されています。

改ざんされた論文

1997年にモトローラが支援する科学者、ジェリー・フィリップスによる重要な論文が、『バイオエレクトログネティクス」誌に掲載されました。この論文には、携帯電話に似た放射線にさらした齧歯動物(マウスなど)の遺伝子は、さらさなかった齧歯動物の遺伝子と比べて、明らかに状態が悪いと記されていました。彼の研究結果は査読を受け、掲載を許可された上で、論文のかたちで出版され世に出たのです。ところが不可解なことに、この論文は、フィリップスが記載したのではなく、同意もしておらず、むしろ記載を拒んだある一文で締めくくられていました。このつけ加えられた一文には、携帯電話からの放射線を浴びたあとの遺伝子発現の変化は「おそらく生理学的な影響を及ぼすものではない」と書かれていたのです。

つまりなんらかの生物学的現象が生じたけれども、それは重要ではないということです。モトローラはこの研究に資金提供していました。フィリップスの報告によると、査読の段階でスウィコードにこの一文を加えるように頼まれ、断ったそうです。そして、フィリップスの論文に加えられた、主張を弱めるようなこの一文の出どころを尋ねられたスウィコードは、論文に手を加えられたというフィリップスの主張を「まったくのナンセンス」といって退けました。著者不明の最後の一文とともに論文が発表されるころには、もはやフィリップスはモトローラに勤務してはおらず、国防総省関連の資金源も失っていました。

アメリカの携帯電話会社のモトローラが出資していた研究で、自社の販売する携帯電話が不利になるような研究結果を掲載できないように、論文に手を加えていたことが見て取れます。

アメリカでわずかしか行われてこなかった高周波研究の歴史は、現れては消え、また現れるというパターンをはっきり示しています。

隠された論文

情報公開法を利用してこの記録を探しだした『マイクロウエーブ・ニュース』誌は、1993年にFDAが、複数の研究結果をもとに、マイクロ波放射線はガンのリスクを高めると結論づけていたと報じました。
研究者たちは生きたラットを使い、当時携帯電話に使われていたのとほぼ同じレベルの高周波を2時間だけ浴びさせてみたのです。この暴露のあとで、ラットの脳細胞を取りだし、検査しました。その結果から、すぐに問題があることがわかりました。高周波を浴びたラットの脳細胞のDNAは正常ではなく、壊れていたのです。携帯電話にさらされたラットから見つかった壊れた脳細胞は、ガンのときに発生することが知られている壊れた細胞と同じでした。健康でいるには、DNAが無傷な状態で保たれていなければなりません。レイとシンの研究によると、放射線にさらされた細胞内にあったDNAの2本の鎖はバラバラになり、長く明るい尾を引いていました。DNAのなかで新しく危険な化合物ができあがったのです。これはフリーラジカルで、現在ではガンなどの重大な健康問題を引き起こすことが知られています。携帯電話と同じ種類の放射線がDNAに悪影響を及ぼす直接的証拠が目で確認されたのは、このときがはじめてでした。これは1994年のことです。

ラットの研究で携帯電話の高周波ががんを引き起こしたということはハッキリと研究結果として示されています。

脳を防衛する関門が突破される

私たちの脳には、有害な物質が脳に到達することを防ぐ血液脳関門があります。

脳は自然の防御層で守られています。科学者たちが青色の染料を動物の血液中に注射したところ、身体の色と全身の体内組織は青色に変わったにも関わらず、脳だけはピンクがかった灰色のまま、つまり脳には有害物質を到達させない関門があることがわかったのです。 この普段は閉じていて有害物質から守る脳関門が、高周波を当てるときに開いてしまうということがわかりました。海軍研究事務所の研究の一環として、アラン・H・フレイが、脳を包む膜を高周波が緩み、動物の脳に青色の染料が入り込んだのです。

高周波を当てると、この血液脳関門が意図せず開いてしまうというのです。

スウェーデンのラウジング研究所は、サルフォードが行った研究の結果から、ある興味深い情報を得ました。過去20年間、彼らは様々な条件下で、1日2~6時間、携帯電話にさらして、齧歯動物の脳細胞と行動全般を観察してきました。そして、サルフォードは周波数900MHzの古い2G、または2Gより新しく、おもしろい機能のついた1900MHzの3Gにわずか2時間さらされた動物たちは、通常はとても上手にこなしている簡単なタスクをやり遂げる能力が、はるかに低下することを証明しました。また、2か月たっても、携帯電話の放射線にさらされた齧歯動物のオスは、さらされたメスよりもわずかに知能が劣っていました。彼らは「顕著な学習能力の欠如」を示していたのです。ギリシャのラットと同じように、携帯電話の放射線にさらされたことで、齧歯動物たちは数時間前にはうまく抜けることができた迷路で、どちらに向かえばいいか思い出せなくなってしまいました。

健忘症、老衰、記憶喪失にもつながる

また、サルフォードはこの研究を若き医師で、物理学のクラスで主席になったニットビーに引き継ぎました。 ニットビーはこの研究から、日常生活上の定期的な攻撃による損傷を修復するためにもラットも人間も使っている遺伝子が、携帯電話に(1週間にわたり)1日わずか2時間さらされただけで、深刻な損傷を受けることも発見しました。動物を携帯電話の放射線に一年近くさらした、ほかの研究結果から、ニットビーは、これらの動物の脳は顕微鏡で見たかぎりでは完全に正常であることに気づきました。ところが、脳の構造は正常に見えるものの、脳の機能はまったく正常ではありませんでした。実際、これらのラットから、健忘症、老衰、記憶喪失を示す証拠が確認されたのです。

がんだけでなく脳が損傷を受け、健忘症、老衰、記憶喪失にもつながる可能性があることを示唆しています。

人々を混乱させるための実験

実際高周波が血液脳関門を弱める能力がはじめて実証されたのは40年近く前のことでした。フレイは40年後に、やや皮肉をこめて研究事業について、こう振り返っています。「血液脳関門に関する研究を再現するはずでありながら、研究設計にわずかながら決定的に手を加えることもできます。基本的に、まったく同じように実験を再現したはずなのに逆の結果が出た場合、その実験はまったく同じように行われていなかったということです。それどころか、こうした研究は問題を明らかにするためではなく、人々を混乱させるために行われているものです。この分野ではずいぶん昔からこういうことが行われています」

ここに重要な証言がありますが、人体に有害であることを科学的に論文で発表した後、別の研究者が論文を査読したり追試する段階で、意図的に事実を曲げることができてしまうということです。携帯電話会社から出資を受けている研究者が、意図的に実験が再現できなかったと報告したらどうなるでしょうか。「最初に発表した論文の内容が疑わしい」、「信頼性のない研究だ」、「科学的に立証されていない」、という混乱が起こるように仕掛けているということです。

論文のねつ造疑惑をかけられる

そして「助手が論文をねつ造した」というねつ造疑惑をかけられ、論文を取り下げられた研究者もいます。

専門家による論文審査に受かった論文で、携帯電話からの電磁場(EMF)がDNA鎖切断を引き起こすことを証明する論文は二本だけだが、それらの論文がウィーン医科大学(MUV)で不正論争を巻き起こしている。批評家が本物のデータにしてはできすぎていると指摘し、5月に行われた学内調査でも同様の見解が示された。その結果、両研究のデータはねつ造されたものであり、論文は撤回されるべきとの結論に至った。

同研究に携わった実験助手[エリザベス・クラトフヴィル]は退職。両論文の上席著者[フゴー・ルディガー]は、当初論文を撤回することで学長と同意していた。ところが、その後、この上席著者は考えを変え、実験助手は不正行為を否定していると主張するようになり、事態は混迷している。

『マイクロウエーブ・ニュース』誌は「サイエンス」誌の間違いを指摘しています。ほかの人々と異なる研究結果を出したのは、このウィーンの研究者たちだけではなかったのです。高周波によるDNA損傷を証明した研究結果はこの2件だけはなく、ほかに11件ありました。こうした間違いはあったものの、『サイエンス』誌のニュースは「スキャンダルに揺れるウィーンの研究」「携帯電話、DNA損傷せず」などと世界中に伝えられました。

職を失うように脅された研究者

さらに、職を失うように脅された研究者もいます。
2002年までに業界は本気でガンディと直接一騎打ちをする姿勢を明らかにしました。かつては友人であり、教え子でもあった業界の同僚から、こういわれたことをガンディは覚えています。「子どもは大人よりも大量の放射線にさらされていて、われわれの試験方法が有効ではないという、この論文をどうしても発表するというなら、今後、われわれから資金援助が得られるとは考えないでください」。

ここまで隠すからにはよほど携帯電話の電磁波に、明らかにされてほしくない事実が隠されているということでしょう。事実は多くのことを物語っています。

携帯電磁波が危険となれば株価が下落

米国人の携帯電話の利用者は人口の1%未満だった1993年、携帯電話業界は世間から評判を大きく傷つけられるような問題に直面しました。H・デイヴィッド・レイナードが、電話機映像業者のモトローラと通信事業者NEC、2年前に彼が携帯電話を購入した店を相手取って訴訟を起こしたのです。頻繁に携帯電話を使っていたために、妻のスーザン・レイナードが致命的な脳腫瘍を患うことになった、または腫瘍の成長が速まったと訴えたのです。なんらかの技術に対して、それが深刻な健康被害をもたらしたと主張する訴訟は、なかなか引き受けてもらえません。そのような裁判が行われるのは、法律家と専門家がその問題について争う価値があると判断し、時間とお金を費やすことにした場合だけです。この件に続いて、まもなく別の訴訟も始まりました。そして、妻を亡くしたデイヴィッド・レイナードがトーク番組『ラリー・キング・ライブ』に出演してこの件について話したあと、携帯電話関連の株価は10%下落しました。

一連の訴訟はいずれも敗訴したものの、社会的関心は高まりました。このような問題が浮上した場合、業界はどう対応するでしょうか。彼らはこのような主張にはなんのメリットもないと判断し、力を合わせて議論を抹殺します。そして、最高に優秀な人々を指名してその件を研究させ、ずっとその研究を続けさせるのです。興味深い研究が行われ、博士論文や研究室に対する潤沢な資金が提供され、10年たっても研究は続きます。なんといっても、研究を行うことに反対できる人はいません。研究で生計を立てている人々は、問題解決までに時間がかかればかかるほど利益になります。本物の技術的問題が解決しないかぎり、研究計画への助成金は続き、企業としても利益が途絶えることはないのです。

イヤフォンで防ぐことができた脳腫瘍

2008年5月6日、一番下の子どもが大学を卒業する前の晩、マークスは眠ったまま両手両足を激しく動かし始め、止まらなくなりました。首は後ろに反り返り、震え、身体を激しく揺さぶり始めました。口が開き、のどの奥から音が漏れます。恐れをなした妻のエリー・マークスは、救急車を呼びました。マークスはけいれん大発作を起こしていたのです。緊急治療室でエリーは、マークスの脳内にゴルフボールの大きさの神経膠腫ができていたことを知りました。20年近くにわたり、通算1万時間以上、マークスがさまざまな機種の携帯電話を当てていた、まさにその場所にです。アランとエリーのマークス夫婦は、この話を伝えるというミッションに乗り出しました。「頭のすぐ近くに電話を当てていると脳腫瘍ができることを、誰かが教えてくれていれば、この"死刑宣告"を受けることもなかったでしょう。今やっているように、イヤフォンやスピーカーフォンを使っていたはずです」。

世界の人たちに伝えてほしいこと

ミディ・ブラウンは、実体験に基づき、マークス夫妻の主張を理解できる女性です。背が高いスポーツマンで、たくましかった夫が、二年間で寝たきりの尊大な病人になってしまったのです。カリフォルニア州立大学フレズノ校のフットボールチームでディフェンスコーチを務めていたダン・ブラウンは、押しの強いタイプで、ひっきりなしに携帯電話を使って仕事をしていました。州内を飛び回って、才能のあるアメフト選手をスカウトしていたのです。彼は良く冗談で、脳をフライにしているのだといっていました。耳がとても熱くなったからです。実際のところ、目に見えない高周波信号によって携帯電話のアンテナが内蔵されている場所から数インチ下の脳内にホットスポットができ、細胞に影響が及ぶことと、耳がこの種の熱を感じることとは関係ないでしょう。脳自体は熱も痛みも感じることはできません。頭蓋骨を覆う皮膚が温まるころには、脳の奥深くで、もっと深刻なことが起こっているのです。長年続くと、ホットスポットが治らなくなり、異常な成長をコントロールできなくなります。これらのごく小さな損傷部分が種となり、そこからガンが生まれることもあるのです。

数時間に及ぶ手術と放射線照射、化学療法を受けたブラウン・コーチは、生き延びられる可能性が薄いことを知っていました。そこで彼は深刻にならないように、いつもどおり早口でジョークを飛ばし、しゃれをいいました。そして、高校時代からの恋人で妻であるミンディに、彼女のために何ができるか尋ねました。するとミンディは「お願いだから死なないで。私を一人にしないでちょうだい」と懇願しました。

ブラウンは「悪いけれど、それはもう自分の意思ではどうにもならないんだ。その代わり、君に手伝ってもらえることがある」と答えました。「それは何?」とミンディが尋ねると、ブラウンはこう頼みました。「私に起こったことを、世界の人たちに伝えてほしいんだ」。

特に子供への影響は大きい

三歳児の脳の重さは大人の4分の3ですが、消費する血糖の量は大人の2倍です。…中略… ほかの発達中の組織と同様に、脳も毒物にさらされると傷つきやすく、若い時期は特に大きな損傷を受けます。
子どもの脳は大人の脳に比べて、ずっとたくさんの液体を含んでいます。幼い子供を揺さぶると危険なのもそのためで、文字通り、脳がチャプチャプと波打ってしまうのです。子供の頭蓋骨と骨髄は大人の脳より薄く、吸収力があります。この事実から、子どもの脳が大人の脳と比べて、2倍以上、高周波エネルギーを吸収する理由がわかります。

精子の数が減るという実験結果

最近、インドのマラッカ・マニパル医科大学のグループが、入念に設計されたある実験を行ったところ、特に憂慮される結果がでました。もしこの研究結果が正しければ、男の子たちが今のように携帯電話を使っていると、将来父親になれないということになります。研究者たちは、人間でいうと10代にあたる生後約3か月の若い白いラットから実験を始めました。現在使われている大半の携帯電話と同じく900から1800MHzのスマートフォンをラットの小屋の真下に置き、1日1時間だけスマートフォンからの放射線にさらしたのです。携帯電話の物理的存在自体が結果に特殊な影響を及ぼさないように、別のグループのラットの小屋の下にもバッテリーの入っていない携帯電話を置きました。彼らは、携帯電話にさらされてもラットの頭部の温度は変化しなかったことから、携帯電話は熱を発生させなかったことを確認しました。ところが、実際に携帯電話の信号にさらされたラットは、血液中に通常より明らかに多くの危険なフリーラジカルがあり、精子の数が減り、男性ホルモンの量も減っていました。
不妊症の疑いも持ち始めていた彼らの状況について相談した多くの専門家の一人が、ある斬新な方法を試してみるように勧めたのです。2人は2か月間、携帯電話を身体から完全に離し、メールを打つときだけ使い、電話をかけるときにはコードつきのイヤフォンセットを使うようにいわれました。そして、コンピュータを使う時間も制限し、また挑戦したのです。一見、変わった方法に思えますが、それほど難しいことではないと2人は考えました。いずれにしても、ほかの方法はすべてうまくいかなかったのです。1年以内に2人は父親と母親になりました。

血圧が上がるという実験結果

ドイツ、フライブルクにある大学付属神経学病院のシュテファン・ブラウンは1998年に、10人のボランティアを対象とした二重盲検試験を行い、この研究結果は世界で最も古い医学雑誌『ランセット』に掲載されました。フライブルクのチームは遠隔制御装置を使って、被験者たちが頭の横にもっている携帯電話の電源を入れたり切ったりしました。どの被験者も電磁放射線が出ているのかいないのかはわかりません。研究者たちも驚いたことに、携帯電話の電源が入るたびに、被験者の血圧は5~10ミリメートル上がったのです。ほとんどの毛項な人々にとって、この程度の血圧の変化は問題になりません。ですが、すでに血圧が高い人の場合、このレベルでも命を脅かしかねませんし、死蔵発作や脳卒中の引き金になるかもしれません。

脳腫瘍になる確率が4倍になるという実験結果

ハーデルはスウェーデンで10年以上にわたってさかんに携帯電話を使ってきた人々を調査することができます。そして、最も頻繁に使っている人々は10年経過後、脳腫瘍になる危険性が2倍になることを確認しました。このような結果を得たのはハーデルだけではありません。イスラエルやフィンランド、ロシア、イングランドの科学者たちも同じような発見をしているのです。ハーデルは携帯電話を10代のころから日常的に使っている人々は、約10年後、悪性腫瘍になる確率が4倍になることも証明しています。

日本の総務省から流れるマネー

2015年現在、日本の各携帯会社は、総務省の以下の見解を引用しています。

近年、携帯電話の急激な普及を背景として、電波による健康影響に関して国民の関心が高まっているが、わが国をはじめ国際的な専門機関では、電波防護指針値を下回る強さの電波によって健康に悪影響を及ぼすという確固たる証拠は認められないとの認識で一致している。

こちらのニュースを見てみましょう。

電波の人体への悪影響は「実証されていない」が……
「悪影響があったとする研究のほとんどは、実験の信頼性に問題があるなど根拠が薄い。また、実際に悪影響があるとしても、それはほんのわずか」(野島教授)。

たとえばこのニュースで発言している北海道大学の野島教授は、下記のサイトから、総務省より1000万円の研究費を受け取っていることが発覚しています。

ケータイ電話やケータイ基地局の電磁波の安全性や技術の研究につぎ込まれている莫大な「総務省マネー」。このカネは、大学から、公益法人、業界団体、さらにはKDDIなどの電話会社にも億単位の規模で注ぎ込まれているが、自らの安全性についての研究を自ら行うという、中立な第3者によるものとは到底言えないメンバー構成になっている。しかもカネの使途は不透明で、福島医科大学では領収書が存在しない「間接経費」500万円の存在が明らかになった。生活者不在のまま、産・学・官が一体となって推進する日本の電波政策を探ると、電話会社や総務省が繰り返す電磁波「安全宣言」の危うさが浮上する。
「総務省マネー」に毒されケータイ電磁波安全宣言する研究者たち

言わば「口止めマネー」。この問題をマスコミが取り上げないのも、携帯キャリアはテレビ局の大スポンサーで常にTVCMを放映しています。テレビはこの得意先の販売が落ちるような番組を放映しません。

日本の研究でも脳腫瘍ができるリスクは2.74倍、5年間使用すると3.08倍

日本の研究者の中でも以下の研究結果を発表しているところがあります。

インタ-フォン研究における、日本の携帯電話と脳腫瘍の関係の研究結果は、シロ=影響なし」(武林論文)であった。ところが、今回発表された東京女子医科大学と鹿児島大学医学部のグル-プによる共同研究(脳腫瘍の1種である聴神経腫瘍と携帯電話使用における疫学研究)では、1日20分以上の通話(決してヘビ-ユ-ザ-とはいえない程度の通話時間)によって、有意にリスクが上昇した。具体的には、聴神経腫瘍と診断された日から、1年前を基準日とした場合のリスク率は2.74(95%信頼区間1.18-7.85)であり、5年前を基準日とした場合のリスク率は3.08(95%信頼区間1.47-7.41)である。この共同研究には、総務省や経済産業省などで重用されている、山口直人・東京女子医科大学教授(疫学)も名を連ねている。 いずれにしても、日本の有力研究グル-プが、携帯電話と脳腫瘍との関係において、1日20分以上の通話時間という条件付きではあるが、携帯電話使用でリスクが有意に増加するとした意義は小さくない。
脳腫瘍の1種である聴神経腫瘍と携帯電話使用における疫学研究
http://www.jca.apc.org/tcsse/kaiho/kaiho-67/kaiho67-6.html

日本の研究でも毎日20分以上の使用頻度で1年間使用すると、脳腫瘍ができるリスクは2.74倍に、5年間使用すると3.08倍になることが明らかになっています。携帯電話の電磁波の害が科学的に立証できるか、できないか、ここに注目していても私たちの安全は守られるわけではありません。がん細胞が1cm大になるまでには10年かかりますが、発覚してからでは遅いのです。携帯電話を利用するのであれば、やはり以下の対策は必須と言えます。

自分の身を守るために

■ヘッドセットの使用

スマートフォンや携帯電話を使うときにはヘッドセットを使いましょう。電話機を頭から話すと暴露量は幾何級数的に減少します。ブルートゥースよりもできれば有線が望ましいです。

■ポケットに入れない

電源の入った電話機をポケットに入れて持ち運ばないようにしましょう。

次の状況では、スマートフォンが発信する電波の出力が強くなります。

  • 発信、呼び出し中の時
  • 電波状況が悪いとき
  • ■子どもには特に注意を

    子どもには特に電話を頭から離して使うように伝えましょう。

    出典:携帯電話 隠された真実(2011年)
    東洋経済新聞社 デブラ・デイヴィス著、プレシ南日子訳

    オススメ
    ■業界が隠したい、予防接種の隠された真実1
    ■携帯電話の電磁波と同じように危険性の高い人工甘味料アスパルテーム